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2012/02/07 (Tue) 隙間の謎解明!(自論です)

 

 写真が、アップロードできない!!

 折角、盛りだくさんの写真を用意したのに何故?????

 まぁ~、しょうがないので復旧したら改めて作業内容を記します。

 

 今日は、また1つ自論が増えました。

 ドライバー(中音スピーカー)用の穴についてです。

 

 スピーカーを板(バッフルと言う)に取り付ける際には、スピーカーのサイズ(直径/円周)に合わせて穴を開けます。

 昨日今日と組み立てている後方の湾曲壁に、このドライバー(中音スピーカー)を取り付ける穴が開いてます。

 但し、パラゴン(PARAGON)の場合は、湾曲した板(バッフル)に穴が開いているので厄介です!

 

 実は、前々から ずぅ~~~~~~~~~~~~~っと不思議に思っていたのですが、

パラゴン(PARAGON)はこの穴がドライバー(中音スピーカー)より少々大きいのです。

 つまり、隙間が開いているのです。

 あぁ~~~~~解り難いですよね!こんな時に写真があれば・・・・・・あっ昔の写真を転用します!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 丸が開いてる所に、ドライバー(中音スピーカー)を付けるのです。

 実際にはこの丸の部分がギュィ~~~~ンと曲がるのです。

 

 本来は、この穴の直径とドライバー(中音スピーカー)の直径が一緒であればピタッと納まるのです・・が・・パラゴンは穴の方が少々大きいのです。

 これ、数々の写真を見ても、本物見ても確かに開いているのです。隙間が・・・・

 

 いやぁ~~~、まぁ~~木工を生業にする(予定・希望・切望・志)の小生からすると、非常~~~~~~~に気になるのです。

 この隙間が!(んん~~~、プロっぽい!:笑)

 

 本物のパラゴンの中には、ドーナツ型のゴムだか板だかで上から被せて隙間を埋めてある物も見受けられます。

 

 で、今日たまたま、“丸い穴を開けても、その部分が曲がれば、丸が楕円になるので大丈夫か?”と言われまして・・・・

 

 “あっ、その通りだ!、やばい!!、どうしよう!、今更言われても取り返しがつかない・・・・うう・・・・・”

 とは、思いませんでした(笑)!

 

 “あっ、そうか! だから少々バッフルの穴が大きいんだ!” と、ひらめいた訳です。

 

 確かに、バッフルの穴がドライバー(中音スピーカー)の直径とピッタリ同一であれば、バッフルを曲げた時に、ドライバー(中音スピーカー)が入りません。

 この部分は加工する際に、“どうしよう・どうするべ・如何に対処すべきか・・・・ここは木工を志す以上ピッタリと同一サイズで穴を開けるべきか、否か・・・”とかなり悩んだのです。

 繊細で、神経質なので・・・(笑)

 

 んで、勿論「先人の知恵」に習って、少々大きな穴を開けました。

 正直、開けた穴にドライバー(中音スピーカー)をはめてみたら、スポスポでゲンナリしていたのです。

 何てったって、木工職人(を志す者)ですから・・・(笑)

 

 今日の楕円の原理に気付くまでは、

 「このドライバーにホーン(ラッパ)が付いて、それに脚が付き、前面のリフレクターにも支えられるので位置決め用の調整代としての隙間」

 「実際に、ドライバー(中音スピーカー)が鳴った時に、大きな湾曲壁が共振してヘンなビビり音が出ないためにわざと接触しないようにしている」

 と、いつもの根拠のない理論付けをしていました(あながち間違ってないかも・・・)

 

 でも、今日ハッキリ謎が解けました。

 丸は曲げたら楕円になる!の原理ですね。

 さすがだ、JBL!

 良かった、素直で(笑)。

 

 現代のように、何でもかんでも数値管理出来て、それもマイクロメートルナノメートルで加工出来てしまう時代なので、実際には楕円の曲率を計算して穴を開ける事位は出来るのでしょうが、オーディオの世界には、深~~~イ・深~~~~イ訳があるのです!

 多分。

 勿論、1958年当時の加工技術の限界もあったのでしょうが・・・

 こんな時、故郷でお会いしたオ-ディマニアの喫茶店のマスターの御言葉を思い出し、

 「JBLにしても、アルテックにしても、そりゃ真似できない凄いノウハウを注ぎ込んで物作りをしている。ここも、そこも、意味が有ってそうしてるんだよ」

 

 見栄だけの木工的な観念だけでは、ダメだぞ~~~~ っと改めて思ったのでした。

 

 丸を曲げたら、楕円になる、ぐらい知ってて常識だ!とは言わないでください。 文系なので・・・(笑)

 


2012/02/08 (Wed) ちょっとだけ、パラゴンぽくなって来ました。

 

 写真のアップロード出来るようになりましたので、2日分の進捗を記します。

 

 ついに来ました。

 昨日の朝一でプレスで圧着した湾曲板(リフレクター)のお披露目会!

 

 じゃん・じゃ・じゃァ~~~~~~ん!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 曲がりました!!(祝)

 

 多少の曲げ戻り(スプリング・バックと言います)はありますが、おおむね大成功です!ウレシイ~~~!

 

 このスプリング・バックですが、少々小難しい説明しますと、「曲げは、圧縮応力と引張り応力が1枚の板の表裏に同居した変形です。このため、必要な角度まで曲げても圧力を除くと反力によってはねかえってしまいます。

 これを、スプリングバックと言います。スプリングバック量は、材質、板厚、加圧力、曲げ半径などの条件で変化するもので、正確に予測することは困難です。」

 

 と専門家も言うくらいですので、良いのです。これで(笑)

 広~~~い面積なので、「マジ、キッいす!この状態。でも踏ん張るで・・」みたいな事なんでしょうね。

 束の間の自然治癒力として許してやろうと思います(笑)

 

 最終的には、上部だけを厚い部材で更に積層してギンギンに締めつけてやりますのでビクともしなくなると思います。

 

 木型に積層した状態です。

 凸凹の間に下から、突き板+曲げ合板(3枚)が入ってます。

 この状態で、上から6トン程の力で機械が抑えつけます。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いやぁ~~、もう、先生方のおかげです。

 有難う御座います。

 また、この木型だけでも140キロもあり、1人では動かず、その都度ヘルプしてくれた同級生の皆さま有難う御座います。

 

 次に、後方の湾曲壁の加工を、先生にお手伝いして頂き(いや、先生のお手伝いをして)仕上げました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 先生の匠技で、サクサクとネジ止めして頂きました。

 

 小生はと言いますと、ズレないように作業台の上に乗っかって羽交い締めにしてました(笑)。

 

 とにかく、写真のように湾曲させて固定するのが想像以上に大変でした。

 以前にも記しましたが、6.5mmの板に溝を入れて曲げ易くはしたのですが、如何せんこのフィンランドバーチ材は堅いので加工が困難です。それも2枚貼り! 

 

 まぁ~、この堅さが欲しくてフィンランドバーチを選んだので、文句は言いません!(弱音は吐きますが・・)

 堅くて、ネジは入って行かない!、ドリルは折れる!、じっとしていない!、暴れる!

 

 先生には、さぞかし御苦労を掛けてしましました。

 また、2日に渡ってがっちり先生と作業が出来たので、いろいろと必殺技も教えて頂きました。

 

 こんなにもして頂いているのに、“ネジ留めの間隔は一定にして欲しい”だの、”ネジが前から見えないようにしたいので、板と板の間でネジ留めしたい”だの、わがまま三昧を実現して頂きました。

 

 おかげ様で、きれいでしょ! 

 プチ自慢ですが、下の写真のように湾曲壁の後ろにはドライバー(中音スピーカー)とツイタ―(高音スピーカー)を保持する部品が付いています。

 本物のパラゴンは、この部品を表からネジ留めしていますので、ネジの頭が見えています(黒く塗っているので解りずらいのですが)。

 

 小生は、気になるんですよね~~、こういう所が。

 なので、裏板に部品をネジ留めしてから、表板に固定しました(してもらいました)。

 だから、ツルツルできれいなんです。

 

 今日からは、ウーハー(低音スピーカー)部分の加工と、同時に脚の加工に入りました。

 脚の材料も、運が良いです!

 素晴らしい材料が見つかりました。

 トレジャーハント(お宝発見!)です。

 進捗に合わせて紹介します。

 

 後、23日!

 まだまだ真っ暗で出口は見えませんが・・・・頑張ります!

 

 という事で、見事にリフレクターが曲がりましたので、今から熱~~~いブラック(インスタント)コーヒーを煎れ(お湯で溶かし)、マイルス・デイヴィスの「アランフェス協奏曲」を聴きながら、コーヒーの華やいだ(苦々しい)香り高き味わいをかみしめます。

 

 ステキな曲ですので、よろしかったら、御一緒に。

 「マイルス・デイビス で アランフェス協奏曲です

 

 ・・・・音の魔術師 ギル・エヴァンス との共同作ですよね~。

 天才同士が互いに尊敬しあうと、こんなものが出来ちゃうんですね~。凄いですね!

 ジャケットもカッコいいですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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