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2012/01/12 (Thu) お見事!

 

 いや~~、今日も感動の一日でした。

 パラゴン(PARAGON)様は、とにかく板材と板材をヘンテコな接ぎ手で接合しています(号泣!)

 以前の日誌にも記しましたが、正式名称が解りません。

 

 解り易くいいますと、凸と凹がお互い斜めに切られて、ピッタリくっついている。

 解り難く言いますと、「斜めはぎ:木端面を斜めに削り、接着面を広くして接合する接ぎ手」と「片胴付き追い入れ接ぎ:一方の板の側面に溝を付け、もう一方の板に片胴付を付ける接ぎ手」の合作に近い、かな。

 まぁ~、いずれにしても、ややこしいです。

 

 今日は、そんなややこしい接ぎ手にチャレンジしました。

 この接ぎ手は、天板と側板の接合面で一度経験済みでしたので、念のため前日の夜に作業手順を反復し実際は作業工程を記した「必殺パラゴン加工ノートvol.1」を見ながらすればよいや、と考えて床に着いたのですが、ノートを家に忘れてしまいました!

 ガ・ガ・ガ~~~~ン!、でしたが1日たりとも無駄にできないので、慎重に・慎重に進めました。

 

 今回は前回以上に難関で、1,300mmx580mmの天板の角の51mm分の斜めになった木口のみを昇降盤で斜めに切り落とし、なおかつ溝(凹)を突か なければなりません。

 (解り難くてすみません。とにかく材料が重くて常盤への接着が極端に少ないので、不安定で不安定で、材料がグラグラしてしまいます)

 

 小声で、先生に助けを求めると、さすがの先生も“ひぇ~~”と一瞬困ってました。

 なんの気休めにもなりませんが、“あの~、トリマーに角度ベースでします~~”などと買ったは出番のない工具のことを言ってはみましたが、

 “昇降盤でやろう!”と即断。

 カッコいい! 勇ましい! 頼もしい! おまけに、作業も付き添って頂き、今回もお見事・アッパレのオンパレードでした。

 2回目の加工なので、一応は自分でセッティングをしましたが、なんだかんだと微調整は先生にしてもらったのです。

 

 この天板以外にも、底板のエプロンや両サイドの柱も同じ接ぎ手が施されているので、まぁ~~大変でした。

 そして、ここに完成!(せっかくの天板は写真がブサイクでゴメンナサイ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ほんと、JBLさん、よくやってくれますね~~

 ほんと、JBLさん、ここと、そこと、あそこは、どうやって加工したんですか~~? が、口ぐせなこの頃です。

 

 このような接ぎ手も、簡単に済ませようとするならば「きわ接ぎ(別名:いもはぎ)」で、な~~んも加工しない四角の材料を、接着剤やネジ・クギを使ってひっ付けてしまえば、とても簡単! どうせ、表面はツキ板を貼るので接ぎ手の加工など隠れてしまいます。

 内部も同じです。どうせ一旦組んだら見えないので、それなりに簡単に作る方法はいっぱいあります。

 が、しかし! 今回は「気が狂ったくらいにオリジナルに忠実に」をモットーにしていますので(誇大妄想と言われる所以です、トホホ。)、とにかく気が狂いそうですが頑張ってます。

 なので、ほんと先生は正義の味方です!

 

 もぉ~~、午前中にこの作業が完成したので、波に乗っちゃって、乗っちゃって・・・

 卓上丸ノコをフル活用して、116度・105度・153度・75度・70度・57度・95度と切りまくりました。

 

 早出して、休憩も取らず、昼飯も流し込んで、ず~~~~っと作業しましたが、終わってみると思ったほど進んでいないのです。

 毎度のことです。 焦ります!

 

 残された作業日数は42日!

 

(余談)

babamania(ババメイニア)というバンドを紹介します。

元気がでるんですよね~~たまに聴くと。

では、名曲の「Take it」を御一緒に!

ツインヴォーカルのMARIさんがとても良いのです。

当然セクシーでもあります。

 

最初(2001年:昔だな~!)にラジオから流れて、ぶっ飛んで!、絶対に外人だと思ったのですが、その足でCD買いに行って、に・日本人!だったのでした。

去年に再活動を始め、ますます良いですよ。MARIさんが(笑)

 


2012/01/13 (Fri) 卓上丸ノコの悲鳴!

 

 今日も朝から卓上丸ノコで70度・76度・66度と順調に切断していくが、25度では丸ノコの刃が“も~無理です!”と言って傾かず、

 じゃぁ~しょうがないってんで、96度を切ろうとすると“こんな長いの刃がとどきません”といって白旗を上げられました。

 

 無理強いしてもしょうがないので、別の方法を考えることにして次なる作業へ。

 

 パラゴン(PARAGON)は僅かではありますが主要な合板(又はパーチクルボード)以外に無垢材を使っている個所が有ります。

 明らかに板厚が厚かったり・薄かったりするので間違いありません。

 

 次に取りかかる部材も明らかに37~38mm位は有ります。

  手持ちの材料(24mm)では厚みが足らないので、“まぁ~後ろなので24mmでいいっか”と加工に入ろうとしましたが、

 昨日偉そうに「気が狂ったくらい にオリジナルに忠実に」などとほざいた手前、いかんいかんと思いなおし、ドライバー(中音スピーカー)とツイーター(高音スピーカー)の着く板材が 6.5mmのフィンランドバーチから切り出し、37mm(24mm+6.5mm+6.5mm)の積層合板を作ることに急遽思いなおしました。

 

 材料を切りだし、接着して、プレス機に掛けて週明けを待つ事にしました。

 25プライ(板が25枚重なった合板)の小口は、とても美しかったのであります。

 

 家に帰っても課題は山積していますが、週末のお楽しみ(1人宅吞み)でスコッチソーダを軽く吞んだら、過激な睡魔に襲われ、どっぷり泥寝して起きてボーっとしながら綴っています。

 


2012/01/14 (Sat) かけがえのない財産

 

 もぉ~~完全に行き詰まりました。

 長手材の傾斜切りに。

 

 なんせ、94度・25度・63.5度・85度・46.5度・52度・60度・82度・30度・68度・34度・・・・・・・・★△■☆□●◆★・・・・

 もぉ~、どうにもならね~ ってんで、必殺!宇宙の彼方の○大先生へ教えを請いに行きました。

 

 いつも優しく、気に掛けてくれて、応援し励ましてくれる○大先生! いろいろと教えて頂きました。

 必殺技・妙技・ビックリたまげた御技の数々!

 発想が凄すぎます!

 さすが、実力と経験のなせる技!

 傾斜切りに関して、突破口が見えてきました。

 有難う御座いました。 頑張ります!

 

 押し掛けてご迷惑掛けておきながら、美味しい料理と美酒、温かなお風呂まで頂き、楽しく有意義な時間を過ごさせて頂きました。

 美味しかった~~~!(奥様有難う御座います)

 美男が美酒と美食で美談を語るの巻きでした(笑)。

 

 ちょっと真面目に・・・ 何を甘っちょろい事を!と言われるのを承知で、

 

 “1人でやってやる~~!”・“誰にも迷惑掛けね~~!”などと虚勢を張って無理押ししながらパラゴン(PARAGON)の自作を進めているのですが、

 もぉ、数え切れない程の方々のお世話になり、協力頂き、応援や励まし、何かと気に掛けて頂き、本当に感謝しています。

 利害関係の上に成り立った人間関係にホトホト疲れて、1人でやれる事を探し好きなモノ作りで木工に憧れ、出来るかどうか解らないパラゴン自作に無謀を承知で取り組んでいます。

 なので、損得抜きで接してくれる皆様に本当に感謝しています。

 学生時代って、こんなんだったなぁ~(まぁ~今は学生なのですが)と懐かしむこの頃なのです。

 互いの利害もなく、損得抜きで、心遣いや優しさの上に成り立った人間関係。

 ほんと有難く、嬉しく思っています。

 学校で木工の技術を学ぶ以上に、人との出会いや関係が、かけがえのない財産と時間です。

 ビジネスとなれば、そんな事ばかりも言ってられないのでしょうが、絶対に忘れる事も・失う事もない自分の芯にしたいとつくづく思うのであります。

 

 今回、教えを請いに行くのでも○さんの協力があって出来たことで、合わせて○ちゃんの気遣い情報で更にスバらしい出会いが出来て、みんなを巻き込んで、迷惑や心配をかけてしまい、この恩は一生忘れません!

 

 ○ちゃん!もぉ~今日から○様とお呼びします! もぉ、「わがまま!」とか「不思議ちゃん」とか「人の話を聞け~~!」とか「オイ!コラ!少しは動け!」とは言わないように心掛けます・・・・出来る限り(笑)

 

 そして・・・翌日に続くのであります!

 

パラゴン部品
パラゴン部材

2012/01/15 (Sun) JBL PARAGON(パラゴン)の生音とついに対面!

 

 昨日の○様情報で、ついに出会いました! パラゴンの生音に!

 場所は福岡県朝倉市の「古処」という喫茶店です。

 まぁ~~凄いですよ! PARAGON(パラゴン)は!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まぁ~お店に入るや否や、またもや“パラ!パラ!パラゴン!”などとうわ言のようにのたうちまわり、

 オーダーもせず、“凄いですね~!ちょっと見せて頂いてよろしいですか!”と言ってるはなからガン・ガン・ガン見!してました。

 

 しばしのジロジロ舐め見をして、落ち着いて、コーヒーを一服。

 また、このコーヒーが本格的でサイホンで一杯一杯たててくれるのです。

 マスターの心遣いも優しく、音量を少し上げてくれました。

 

 雰囲気有りますよ!

 低音の響き!(ベースとバスドラがドスン・ドスンと)

 ブラシの擦れる音!(シャ・シャ・シャ~~シャッ!みたいに)

 シンバルレガートの粒の細かいハッキリ鮮明なアタック音!(音と音との間を切れ目なくなめらかにつなげて演奏することでジャズではよくつかわれる奏法です。言葉にすると「チキ・チン・チキ・チン・・・・」と繰り返す4ビートの事です)

 

 しばらく、音に酔いしれているとマスター(またこのマスターがダンディな御方で)が、「どちらから」などと声を掛けてくれるので、調子に乗って、「カクカクジカジカ・・あ~なって・こ~なって・こういうものです」などと説明すると、いろいろと教えてくれました。

 有難いです。

 

 最後に、「あの~、そろそろ御いとまするんですが、最後に「ブルートレイン」聴かせてもらってもいいですかぁ~」などと他の御客様が日曜の長閑な茶話を楽しんでる最中、リクエストすると、快くかけてくれました。

 また、数え切れない数のレコードから一発でそのレコードを引き抜く手さばきもお見事でした。

 年季がはいってます。

 壁にコルトレーンの写真が貼ってあったので、「もしかしたらマスターも好きかな?」などと考えた訳ですが、その手さばきを見て、聞くのは野暮だと思いました。   いや~、カッコよかったですよ~!

 最高です!

 

 では、毎度のことながら御一緒に 「ジョン・コルトレーンでブルートレインです

 

 

 

 

 

 

 パラゴンの音には敵いませぬが・・・ このレコード、大学生の時に始めたアルバイト先のキッチンバーのマスターに教えてもらいました。

 初めて聴いて、ブッ飛びました! 凄いです!

 真夏の夕方、日が暮れる頃に、夜の部開店の準備を終え、冷えたビールを一杯御褒美で、

 最高でしょ! このシチュエーション! コルトレーンを聴きながらのこの一杯!

 この日以来、フィリー・ジョー・ジョーンズが大好きなドラマーになりました。

 

 このアルバムのメンバーも豪華ですよね~!

 ペットが、リーモーガン! ピアノが、ケニー・ドリュー! ベースは御存知、ポール・チェンバース

 

 もう一枚、アルバイト先のマスターが好きでよく聴かせてくれたアルバム

 もぉ~、トレーンと言えば・・・・ 「バラ―ド

 

 

 

 

 

 こちらも、御一緒に 「ジョン・コルトレーンでセイ・イットです

 色っぽいですね~! 充実した週末でした。

 

 皆さん有難う御座いました!

 


2012/01/16 (Mon) 久々に、頭と神経を使過ぎてフラフラな1日

 

 今日からは切りだした部材と部材を実際に合わせての微調整を部材加工と並行して進めることにしました。

 今日は、底板の部材合わせをしました。

 嫌な予感は前々からしていたのですが、どうしても機械加工は出来ないややこしい接合がありまして案の定、久々にノコギリとノミで手加工をしました。

 

 思いだしますね~ 一心不乱に、切る・切る・切る・・・・・・

 精神一到で、掘る・掘る・掘る・・・・・・

 体に垂直感覚を覚えさせるために、毎朝登校の道すがらエアー縦引き・エアー胴付・エアーほぞ穴掘り、

 女子中学生に笑われようが、小学生にヘンな目で見られようが、イチローや松井のように体に覚えさせるために頑張りましたね~。

 

 学校では、誰よりも沢山・回数多く切るぞ~っとがむしゃらでした。

 絶対的に数をこなせば、体も覚えますし、コツもつかめます。

 “今日は降りてきてるな!”などと神がかり的に思えるほど巧く行くときもあります。

 でも、ある日、先生に注意されました。

 “もっと丁寧にやりなさい!”

 “スピードを上げる方法はいくらでもある、今はきっちり墨(寸法)通り切れること、掘れることが大事、寸法通りキレイに仕上げることをもっと意識しなさい”と。

 手加工を前にして、あの夏の日のひたむきな姿を愛おしく思うのでした。

 

 ・・・・て、いうほどセンチに余裕はなく、数ヵ月ぶりに手ノコを握り、あの日の感覚が呼び戻せず

 “ヒエェ~~~~!!!”とおののき、テンパリました。

 

 なんせ切る個所は外から見える大切な部分。

 練習しました、危機管理能力がピィピィと働き。

 

 そして、本番!

 “ん~~いい感じ!”

 

 次にノミで繊細な角面を微調整し、

 “ムムム、素晴らしいではないか!”

 

 と思いこませて、自画自賛して、テンション上げて、自分で褒めて成長するのでした(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 各部所が、こんな具合の複雑な形状で接合されているので、まぁ~~~~大変でした!

 先ず、底板のエプロンの合わせをしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから、もう一枚の大きな底板に合わせ、天板と、側板と、角柱を組んで

 

 “ちょろいもんよ!ハイ出来あがり!” 

 

 ・・・・とは行かず、あっちを立てれば、こっちが立たず、

 

 “じゃぁ、お互いこの辺りで折り合いつけては如何でしょうか”と提案するも、お互い一歩も引かず、

 

 “オメ~が折れろ!” 

 “キサマが曲がれ!” 

 “俺は先祖代々52度なんだから、譲れね~な!、先祖に顔向けが出来ね~!” 

 “ねぇ、ねぇ、0.5mmでいいからちょっと横にずれてくれない、ね~ったら、お願い、Chu!”

 

 もう、やめておきますね、くだらないので。

 まぁ~、こんな感じ(?)で微調整をしていた訳です(笑)。

 

 そして、なんとか形に成りかけてきて、タイムアウト!(ガッテム!!)

 きっちり接合してませんが、ムリムリ記念撮影しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 神経と頭を存分に使った1日でした

 


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