手作り家具&スピーカー 木工房 あちゃちゃ・わちゃちゃ・ぎっちょんちょん!
AH_CHA・CHA WA_CHA・CHA GHICHONCHON!
Update : 29/12/2015
2011/10/31 (Mon) はじめまして、ブログ始めます!
はじめまして。
22年間のサラリーマン人生にピリオドを打ち、木工家を目指すドリーマーです。
趣味ですら木工をした事がない、超ド級の素人ですが、現在、職業訓練校(福岡県立田川高等技術専門校 木工家具科)で修行中(といっても間もなく卒業)です。 誇大妄想・机上の空論・砂上の楼閣と揶揄されつつも強い志を持って、妻子を残し故郷の愛知を離れ、はるばる九州へ。
積年の実績と経験が物を云う職人の厳しい世界において、45歳のド素人が、たかだか1年間学校で学んだだけで自立できるような甘い世界でない事を重々承知の上で、目標へ向かって猛ダッシュ中です。
訓練も後半に入り、念願の家具調スピーカーの傑作、JBL PARAGON(パラゴン)を作リ始めます。
無謀だ!、無理だ!、妄想だ!、不可能だ!、と各方面からの称賛(?)の御言葉を胸に頑張ってみようかと思っています。
あちゃちゃ~!わちゃちゃ~!ぎっちょんちょん!と雄叫びをあげながらの、てんやわんやの日々を綴ります。
【ご注意願います!】
初めて目にする木工機械や道具の数々。それを駆使(?) して作業をしているので、小さな事でいちいち感動しています。
ご本職の方や木工上級の方からすると “ちッ!しょ~もな!!” と癇に障る事も多々あると思いますが、
そこはひとつご愛敬でご海容くださいませ。本人、至って真面目で真剣に取り組んでおりますので。
2011/11/01 (Tue) パラゴン自作スタート!記念すべき初日!
楽しい楽しい・メルヘンの妄想もついに着手する時が来た!!
いよいよ始まるJBLの誉れ高きスピーカーの名機・・・・・・ パラゴン(PARAGON)の自作!【別名:誇大妄想家のサバイバルプロジェクト】
紆余曲折・五里霧中・あっち行ったり、こっち来たり、未解決問題山積、パニック満載!
そんな中、とうとう材料の入荷でプロジェクトがスタート!
本日、全面湾曲板を作るための木型用のコンパネが入荷。12mm厚のコンパネ11枚。
ペラペラのA4用紙に書いた図面からは想像できないあまりの重さ(130キロ)にビックリ!。
さすが素人!(開き直りの自画自賛)。
木は重いは、気も重いは、おまけにその場でコンパネ代の支払い(15,000円強!!) が生活費に重くのし掛かり、いきなりの三重苦。
重ねて前日の深夜にオークションでJBLのネットワーク(電気回路みたいなもの。詳しくは解らない。)をバッサバッサと強敵をやっつけて落札!
その時はオークションズ・ハイで勝てば官軍ムハハハハと酔いしれていたのですが、資金繰りに高熱が出て卒倒しそうになる(感じがした。確かに)。
また、家内代表取締役奥様に負担を掛けてしまう(本当に申し訳ない)。 失業者が抱える一番の難関。
気が重くなってきた。暗くなってきた。ビビってきた。
そんなこんなでついに始まった。パラゴン自作。
実現を目標に。グッド・メモリーになるように日々の製作記録や残り少ない訓練校での生活を記してみます。
2011/11/02 (Wed) 木型
JBLのパラゴン(PARAGON)は全面に大きな曲がった板が付いている。
正式にはレフレクター(反射板)と言うらしい。
先ずはこれを作る木型を作ることにした。
この湾曲板は単なるデザインではなく、左右から出る音を反射させ中央に集つめ拡散させる大役を担っているらしい。
単に奇をてらったものではないようだ。 さすがだJBL!トレビアン!
しかし、これを作るとなると・・・・JBL社がどうやって作っていたかは解らない、まして木工ド素人。
普通ならば??????で困った困った、無理不可無理不可となるのでしょうが、さすが小生の座右の銘(素人の浅知恵。 知らぬが仏。 楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行するby稲盛和夫氏)が恐れを知らぬトレビアン(=この場合は無謀と訳す)なアイデアを次々と生み出し、その中から今回の凸凹木型方式を採用する。
(別名:必殺YH式曲がって止まれの希望的観測やってみなけりゃ解んないウルトラ・スペシャル木型方式) 成功の確率が0~100%と言われても、先人の「困難に面して決してくじけてはいけない。摩擦や障害の果てに成功はある」の言葉を胸に、合板を積層して曲がった板を作ってやるぞ~!と決意する。
要は、ボンドで板を接着し、型にはめて圧着する。その木型のためのコンパネです。
その木型を24mm厚で考えていたので12mmのコンパネを2枚貼り合せなければなりません。
今日は貼るぞ~~~!と息巻いて登校し、グループでのもう一つの製作を進めながら機会を見ていざ始めようとするとコンパネの反り防止のため、腰切り(コンパネに溝を切りこむ)をした方がよいと教えてもらう。
なるほど! たまたま他のグループが同じような作業を行っていたのでそのまま機械のセッテングを借りようと思ったら、昇降盤(恐ろしい機械なんです)では無理といわれ、いきなりつまずく。
と、別の先生から「パネルソー(巨大な機械なんです)で出来ますよ~」と天使のご教授を頂きノコ歯を6mm出してセットしてもらい、コンパネの厚みの半分くらいに溝を入れる。
2枚重なった時に溝が重ならないように溝の位置を変えなければならない。 以外に苦戦。時間切れ。途中で終わる。
2011/11/04 (Fri) 腰切り
コンパネの溝切りの続き。なんとか終了。フー!!
2011/11/15 (Tue) 接着
技能祭(訓練校の文化祭のようなもの)も終わり、本来の作業が再開。
今日はコンパネの貼り合せをし、プレス機で圧着を行う。
チームのみんなに手伝ってもらう。
ホント有り難い。
漬物の出来上がりを待つ気分。
2011/11/16 (Wed) コンマ・・・?
貼り合せも終わり、いよいよ木型の製作。
今回作ろうと思う木型はこんな感じ
このR(曲線)を切りだすためのマスター型(型紙みないなもの)を作らなければならない。
その型に合わせて図面の木型を切りだして行く。
「手が掛るぜベイビー~!」といつものように気楽に考えていたが、これがこれがとても緻密で繊細。
先生にいろいろな方法を教えてもらい、正確に美しくRが切れるであろうと想像するコンパス型のルーター定規を作ることにした。
この場合、ルーター(恐ろしく高速で剥き出しの刃物を回す危険な機械です)のテンプレートガイドの3.5mm分を加味して作らなければならない。
コンマ1、コンマ3、コンマ5、普段の生活では全くもってお目に掛った事がない数値。
未だにこの感覚に不慣れで困惑する。重ねて乱視の私は「てやんで~。て言うと何かい、十把一絡げじゃだめだっ~のかい?」とグチグチ愚痴言うも自己否定しながら黙々とルーターの歯から支点までの距離を算出する。
終わってみると「1mmて大きいなー」としみじみ思う。
「1円て大金だな~」と失業生活に入ってから感じた感覚と一緒だとノスタルジックな感傷に耽る。
このセンチな気分がいけなかった。加工手順を間違えたのだ。
先生と軌道修正策を考え明日に備える。
加えて、もう一つ問題発生。図面はサブロク板で考えていたので1820x910mmのサイズで目一杯取っていたが、実際のコンパネのサイズを測ると1800x900mmだった。
よっ、素人!
図面の書き直し、書き直し。
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2011/11/17 (Thu) Wasti’n Time
昨日の加工手順の間違いのせいで、まぁ~~~~~苦労した。
良い勉強になったとは程遠い。
オーティス・レディングのドックオブザベイを口ずさみながら「Wastin' time(時間の無駄だ~)」、反省反省。
何度も何度も間奏の口笛まで吹くことが出来た。やはり名曲だ!
その甲斐あって、何とか必要なRが取れるであろう定規を作る。
試し切りに加えて初めてのルーター使用(恐ろしいマシーンでした)。
何と、ドン!ピシャ! トレビア~ン! こんなに上手くいっていいのか?
いよいよ明日に本番。
2011/11/18 (Fri) ちょっぴり感動
夜中に恐ろしい事に気付いた。
ドン!ピシャ! トレビア~ン!と決まった試し切りだが、ルーターは9mm幅の溝を掘りながら材を切って行く。
ドンピシャと決めたRの半径は溝の内側までの寸法で、今回は溝の外側で必要な寸法にならなければならない。
もしや?と思いよくよく考えるとますます確信的になる。
今日は面倒を見て頂いてる先生が出張で終日不在。
前日に好調の波に乗って本番の打合せをしていたので、大きくつまずく。
理論的には単純に9mm支点の位置を変えれば良いのでしょうが、試し切りで支点を止めたビス穴の中心など見定めることなど出来ず、一からやり直し。
本番の材の中心。そこから支点までの距離、端からの距離、直角出し、昨日に続き、まぁ~~~~~苦労した。
(今日はさすがにオーティスは封印した)そして本番、いざ出陣!!
またまたトレビア~ン! ワ~ンダフル! ドン!&ピシャ! バッチ・グー!! 大成功でした。パチパチ。
プロから見たら「何言ってんの?、大袈裟な」と言われるでしょうが、そこは初心者!お許し願いたい。
それにしても大きな曲線切りにちょっと感動でした。
2011/11/19 (Sat) 雨の日の休日
今日は雨、彦山川に掛る新橋の水門からいつもの轟音。
常習金欠者には外出・無駄使いさせない恵の雨。
今日は引きこもって図面書き。
グループで並行して製作している下駄箱の台輪と脚の構造の考え直し。
今回の条件が下駄箱の片方が玄関の上がり縁に乗せるので、小生の描いた図面だけ見ると脚が中に入りすぎて少々不格好。
しかしお客様のご要望に沿うためには外せない条件。
普通は片脚だけを付けるというが、万一別の場所で使う時は、そりゃ・そりゃ折角の下駄箱が無用の長物になってしまう。
そして必ず「あの野郎、なんて考えの浅せ~奴だ!」と恨みすら買ってしまうだろう。
小心者の小生はそんなリスク管理もしつつ全面構造改革。
先生にアイデアを頂き、脱着式の脚にして脚を外し台輪だけでも使えるし、脚の位置を変えても使える形に変更。
自己流で勉強中のCADの勉強になると思い必死コキコキ。
まぁ~~~時間が掛る。
≪パラゴン自作日誌① 2011年11月分≫
制作過程をブログで綴ろうと日々の作業進捗を日誌に書き始めたのですが、シャイな性格が災いしブログをアップ(公開)することはしませんでした。
実際には翌年(2012年)のお正月にアップしたのですが、それまでの2ケ月間はエアーブログ(?)で公開を想定して毎日記録していました。
「はじめまして、ブログ始めます!」ですもんね(笑)・・・・・(気持ち悪~る!!でしょ)
いやいや・・本人は相当真剣で真面目に取り組んでいたんだと思いますよ(本人が言うので間違いありません)
読み返すと、「キャ~~~~恥ずかし!」てな事も言ってますが、加筆・修正なしで載せてます。
実際の作業も、ビビりながらオロオロしながら、なんとか湾曲板(リフレクター)を作るための木型が出来ました。