top of page

 ≪前ページの続きです!

 

乙川地区の山車の特徴は、半田型(知多型の山車)の中では最大級の大きさを誇ることです。
5年に一度、半田市内の山車が勢揃いする「はんだ山車まつり」での31台整列では、乙川の山車の大きさはひときわ目立っています。
大きさに伴い重量も重く、楫を切った時は地響きが起こります。
この大きな山車自体が、乙川祭りの見どころといえます。
そして、乙川の山車の特徴として他に挙げられるのが、隙間なく取り付けられた「彫金(飾り金具)」です。
半田市内の山車でこれほどまで彫金で飾られた山車は多くありません。
乙川の山車の彫金は、山車の大きさと相まって豪華さを醸し出しています。
彫金がふんだんに使用されているのは、乙川に山車が江戸時代後期まで塗り車(漆塗りによる山車)であったことが大きな要因であると推察されます。
塗り車時代は彫金で飾るのが通常でした。

…と「半田山車まつり保存会」の資料では説明されています。

と言う訳で、この様な作業が必要となって来るのです!

そして、この様な作業は時間を掛ければ掛けるほど、良い物が出来ます。
いつも作っている実用品の家具と違い、この様な工芸品は何年経っても、ずぅ~~~~~~~~~~っと手も触れられず、じぃ~~~~~~~っと見つめられる宿命ですので、家具のように使って喜ばれる種類ではありません。
視覚的要素が一番重要ですので、このような作業は特に大切なのです!(…持論です:笑)

そして、これは視覚的要素が重要な加工がどんどんどんどん~~…細かくなる事を意味します!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





もう、白魚のような僕の指でも部品を持つ事も出来ません(笑)
(それにしても、汚い指ですね、お見苦しくてゴメンナサイ)

そして、こんな事も気になるのです。
曲率が違うので、僅かに金具が浮くのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


接吻するほど近寄らないと見えません(笑)、でも触ると「あれ?」…と僕は違和感を感じるのです。

なので、ペンチで荷締めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



すると、丸棒にピッタリ馴染むのです!
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



このような部分が10ケ所もあるので、やはりチョッと気になるのです。

このような、重箱の隅を突っつくような作業を重ねると…

殺風景な高欄が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



艶やかになるのです!
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



このように、木作業が終わりに近づいても、次から次へと難加工が湧いて出て来るのです(笑)

楽しいなぁ~~~!!…強がってます(笑)

…11月が終わっちゃいます!…あと1ケ月!



(おまけ)
週末なので語ります!
文頭で記した「錺金具(かざりかなぐ)」


…馴染みのない字です

「錺」 と書いて (かざり) と読むそうです。
厳密に言うと、漢字ではなく、和字とか国字と呼ばれる文字で、二つ以上の漢字を組み合わせて日本で作られた文字だそうです。
「峠:とうげ」「椛:もみじ」「雫:しずく」などが解りやすいですね。
で、「錺」ですが“金で芳しいまでに飾る” と言う意味らしく、主に仏教美術工芸系の金属素材で造られ、金鍍金(金メッキ)を施した装飾部品のことを指すそうです。
素晴らしく心地よい文字ですね!
なので、アクセサリーなどの装飾金具(飾り金具)とは区別して用いるようです。

…と、神仏金物職人さんのHPで学習しました!

日本語は美しく、深いものですね!!


語りましたね~…人様の説明を横取りして(笑)
ではでは、素敵な終末をお過ごしください!




 

高欄金具
高欄彫刻
彫刻
山車高欄
山車高欄
山車模型
山車ミニチア
bottom of page